プロフィール

 サイバーバイオメカニクスは、センサーカメラとコンピュータで人間の動作を力学的に可視化検知・評価できるようなシステムの研究開発をしています。例としてCPRフォーム教導システムでは、正しい姿勢(フォーム)の抽出判定に加え、レバーアーム(lever arm)の解明にも活用することをめざしています。

サイバーバイオメカニクス代表

 代表 井上 澪南 (イノウエ ミオナ)

 北海道置戸町出身。釧路公立大学に在学中(3年生)。2023年度からサイバーバイオメカニクスの一員としてCPR研究を行い、皆月研究室のゼミ長としても活動している。現在、CPR訓練時の姿勢等について研究中。

 代表 山上 泰樹 (ヤマカミ タイキ

 北海道森町出身。釧路公立大学に在学中(4年生)。2022年からサイバーバイオメカニクスの代表としてCPR研究を行いつつ、皆月研究室のゼミ相談役としても活動中。皆月研究室所属で医療情報学を専攻し、CPRフォーム教導システムを開発。CPRフォーム教導システムの研究開発者。現在はCPR訓練システムを使用してCPR姿勢の解明を目指している。

研究協力者

   葛西 優斗 (クズニシ ユウト)

 北海道札幌市出身。釧路公立大学に在学中(3年生)。2023年度からサイバーバイオメカニクスの一員として研究活動を行っている。現在、徒手筋力検査における情報科学的アプローチについて研究している。

  濱田 晃旗  (ハマダ コウキ)

 北海道帯広市出身。釧路公立大学に在学中(3年生)。2023年度からサイバーバイオメカニクスの一員として研究活動を行っている。現在、OCR機能を用いた食品添加物の情報提供アプリを開発、その効果について分析している。

 

  栗谷川 知紀  (クリヤガワ トモキ)

 釧路公立大学をご卒業し、OBとして研究にご協力いただいています。サイバーバイオメカニクスの前代表であり、CPRフォーム教導システムの開発者。

研究活動(公刊論文・発表)

・山上ら、2023年10月、「CPR訓練システムによる胸骨圧迫姿勢の上肢・下肢角度分析」、令和5年度 電気・情報関係学会北海道支部連合大会

・山上ら、2023年10月、「CPR訓練システムによる胸骨圧迫姿勢の構成要素と影響の分析」、情報処理北海道シンポジウム2023

・山上ら、2023年9月、「CPR訓練システムを使用した胸骨圧迫姿勢における手の置き方の分析」、第22回情報科学技術フォーラム、第4分冊

・山上ら、2023年3月、「CPR訓練体験システムを用いた教育実践の実証研究」、情報処理学会研究報告情報システムと社会環境(IS)、pp.1ー8

・山上ら、2023年3月、「CPR訓練システムによる動作・姿勢の分析検討」、情報処理学会第85回全国大会、第4分冊 pp.499-500

・栗谷川ら、2022年3月、「CPR訓練システムにおける適切な圧迫テンポの可視化アルゴリズムの開発」、情報処理学会第84回全国大会、第4分冊 pp.595-596

・栗谷川ら、2021年11月、「医療系学生へのCPR訓練システムを用いた実験研究の検討」、第41回医療情報学連合大会(第22回日本医療情報学会学術大会)、pp.754-759

・栗谷川ら、2021年10月、「CPR訓練システムを用いた医療系学生への実験研究の検討」、情報処理北海道シンポジウム2021、pp.69-76

・栗谷川ら、2021年9月、「学校向け心肺蘇生訓練用人形を用いたCPR訓練シミュレーター開発に関する検討」、日本医療情報学会北海道支部 第3回オンライン学術大会

・栗谷川ら、2021年8月、「CPR訓練システムの開発と評価」、第20回情報科学技術フォーラム、第3分冊 pp.259-264

・栗谷川ら、2021年7月、「看護学生へのCPR 訓練システムの使用に関する研究」、第22回日本医療情報学会看護学術大会、pp.99-102

・栗谷川ら、2021年3月、「CPRフォーム教導システムの研究開発」、日本医療情報学会北海道支部 第2回オンライン学術大会

・栗谷川ら、2021年3月、「CPRフォーム教導システムの開発」、情報処理学会第83回全国大会、第4分冊 pp.707-708

・栗谷川ら、2020年11月、「CPRの形(カタ)を判定する訓練システムの開発」、情報処理北海道シンポジウム2020、pp.59-66

・栗谷川ら、2020年9月、「Azure Kinect DK を用いた CPR 訓練システムの研究」、日本医療情報学会北海道支部 第1回オンライン学術大会

・栗谷川ら、2020年9月、「Azure Kinect DK を用いた CPR 訓練システムの開発検討」、第19回情報科学技術フォーラム、第3分冊 pp.293-296

「圧迫している(押している)のにクリッカー音が鳴らない、どうして?」

 サイバーバイオメカニクスはモノづくり・コトづくりで未来を拓いていきます。
 サイバーバイオメカニクス第一弾のCPRフォーム教導システム(呼称;CPRフォームチェッカー)につきましては、従来から行われているCPR訓練人形を使用した訓練や指導における「圧迫している(押している)のにクリッカー音が鳴らない、どうして?」という訓練者の疑問に対して、「圧迫している(押している)つもりになっている」訓練者に、その時の姿勢問題点を全方向から検知・判定してくれます。システムの判定をもとに、圧迫の姿勢を見直してやってみるとクリッカー音が鳴るという解決策を表示してくれます。

代表メッセージ「救える命を1人でも多く、命を救う方法を一人でも多く。」

 私たちはCPR(心肺蘇生法)について、”姿勢”という面から最適解を導き出すことを至上命題としています。
 それは勿論簡単なことではありませんし、そのゴールは途方もなく長い道のりの先にあります。ただ、我々の研究がいずれ一人でも救える命を増やすことに繋がればと、そう考えて地道にでも確実に研究活動に臨んでいます。目まぐるしく発展する情報科学技術を活用し、小さなものから作っていく、その積み重ねがいずれ多くの人に役立つことを目指していきます。

謝辞

 CPRフォーム教導システムは、日本学術振興会の科学研究費助成事業において、2024 年度基盤研究(C)科研費課題番号 23K11336 に採択されたテーマ「CPR における胸骨圧迫の最適な姿勢・動作の解明」の交付により遂行されたものです。この場を借りて深く御礼申し上げます。科研費事業の研究代表者の皆月教授はじめ、温かいご指導ご鞭撻を賜りました。心より感謝申し上げます。